2011年11月26日

藤本順平先生講演

日本補綴歯科学会東京支部学術大会が、
東京医科歯科大学で行われました。

かみ合わせ治療の理論と手技を一から御指導いただいた
藤本順平先生が特別講演をなさるので、
午前の診療が終わるや否や大急ぎで学び舎へ、
すっかり秋から冬の佇まいとなった御茶ノ水に駆けつけました。

医科歯科秋.jpg

不幸にして多数の歯を失った場合、歯とともに本来の嚙みあわせを失ってしまいます。

そのとき歯科医は、その患者様に最適な嚙みあわせを再現できるような治療を行います。

この嚙みあわせを再現する理論と技術は、
歯科治療の中でももっとも高度で繊細複雑なもので、
一朝一夕には、患者様に提供することができる簡単なものではありません。

理論と技術なしに作られたかぶせ物や入れ歯は、
残念ながらせっかく製作しても、
多くの場合長期に持たずに不具合が生じます。

藤本先生のご指導は、

『常に最新の情報に基づくprinciple(原理原則)に則り、
その principleを患者さんに正しく適用するための「高度な技と術」を
身につけた歯科医師であってはじめて、science(知ること)とart(組み合わせること)
の融合を果たした歯科医療を実現することができる』
(藤本順平先生談)

という高邁なコンセプトのもと、
科学的裏づけを積み上げた理論にもとづいた講義と、
その理論を正確に治療に反映させるための正確な治療技術の伝承からなり、
懇切丁寧に、たっぷり時間と愛情をかけてなされます。

時に厳しく指導され、その修行の日々は辛くもありましたが、
今となるととても懐かしく、眩しい時間であり、
現在の自分の診療の大きな支柱となっています。

今日の講演は、2時間余りの一般学会会員を対象とした短いものでしたが、
かつての講義の中でもよく引用なさっていた、

「行為なき理論は空虚であり、理論なき行為は暴力である」

というカントの言葉を本日も引用なさり、熱い歯科臨床への御自身の思いをお話下さいました。

10年以上前の講義がくっきり思い出され、
とても懐かしく感じられたと同時に、
修行時代にいつも感じていた、

患者様に喜んでもらえる、いい歯科医になりたい

という貪欲な思いの原点に一瞬で立ち戻ることができ、
明日への診療へのエネルギーをいただきました。

修行時代に藤本先生にご指導いただいたことすべてが、私の宝物です。

礼状.jpg
posted by odc at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 噛むことの大切さ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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